当院で扱っている『筋膜』という組織は姿勢と密に関係を持っています。
よく「姿勢が悪い」と言われたり思ったりする機会は多いと思いますが、そもそも何で姿勢悪くなるの?と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか?
そもそも今とっている姿勢は身体を保つために関節や筋肉が代償的にバランスをとっている結果です。
姿勢が悪くなる原因は、気づいていないだけで色々な背景・環境があるのです。
今回はその原因となりうる要素をお伝えしていこうと思います!
①損傷
骨折や捻挫、手術をした際、修復過程で身体は炎症を引き起こします。炎症の過程で、筋膜の滑走性をよくする働きを持つヒアルロン酸が凝集化されます。そうなると筋膜や筋肉が硬くなりやすく、それに見合った姿勢が作られてしまいます。
②不動
ギプスやコルセットでの固定、デスクワークでの長時間の同一姿勢によって関節を動かす頻度が低下し、その周囲の筋肉・筋膜が硬くなってしまいやすいです。それに伴い、筋出力も低下し身体を支える筋肉のバランスが悪くなってしまいます。
③過用
筋肉の使わなすぎだけでなく、逆の使いすぎも硬くなる原因になります。繰り返し起こる負荷により筋の中は酸性に傾きます(いわゆる、乳酸が溜まった状態)。そうなると潤滑剤となるヒアルロン酸も凝集化し固まってしまいます。
④日常的な癖
脚を組む、片足重心、食いしばりや片側だけで噛む、鞄をいつも同じ肩にかける等、普段何気なくとっている姿勢も脳が悪い状態を記憶してしまい、歪んでいる姿勢を正常だと錯覚してしまいます。
今回ご紹介した原因も複合的に合わさることでより悪い姿勢へと導いてしまいます。
筋膜は全身タイツのような組織です。服で例えるとイメージしやすいですが、上記のようなものがあった場合、筋膜が硬くなり全身的に引っ張りあってしまいます。その状態で身体を色々な姿勢で保持しなければならないため代償的にバランスをとり、姿勢が悪くなってしまうという結果になるのです。
姿勢が悪くなる原因は一人一人異なります。悪い姿勢は長期間に渡れば渡るほど元に戻りにくくなります。
今悩んでいる不調も、筋膜が硬くなっていることで起こる不良姿勢から起きているものかもしれません!
この機会に、自分の長年の不調や姿勢と向き合ってみませんか?